『爆笑!ぶらり途中下車の旅(南海電車編)』

先日TwitterのTLを賑わせた


『31歳にしてうんこをもらしました』Censorable log


を読んで大爆笑してました。んで、思い出した話がありましたので便乗して書いてみようと思います。


みなさんがシチュエーションを想像できるようできるだけ詳しく書くので、長くなりますがお付き合いください。

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確か1999年の出来事だったと思うので11年前の話になります。
当時僕は和歌山市内(最寄駅南海線紀ノ川)に住んでおり、免許取り消し期間中wだったこともあり、
遊びに行くときは電車で、なんばとかに行っていました。




その日もなんばへ行っていて夜遅くに帰ろうと南海難波駅へ行きました。
和歌山市(降りるのは1コ手前の紀ノ川駅)まではちょうど1時間かかるので、
ゆっくり座って帰ろうと思い、すぐに乗れる電車もあったのですが、
少し後に出発する電車に乗ることにしました。




列車がホームに止まっていて席はまだガラガラだったので、最後尾の車両の一番後ろの席に座りました。
『まぁだいぶ時間あるし、雑誌でも読もう。』と、確か「日経トレンディ」か「MONO MAGAZINE」かなんか
だったと思います。




パラパラ見ながら出発を待っていると、解放されたドアの外で携帯電話でなにやら話している、
見た感じ20代前半でしょうか?


"薄いベージュのチノパン"


に白のTシャツの大学生くらいの男の声が聴こえてきました。


どうも彼女か誰かと話しているようで、『今から電車乗るところやわ。』『まっすぐ帰るから。』とか…。
今日は、デートじゃなくて友達と飲み会かなんかだったと推測できました。




出発が近付いてきて、そのチノパン男も電話を終え電車に乗ってきました。
そして、僕の右隣(左は壁)に座りました。
人もだんだん乗ってきて席も埋まり、立っている人も増えてきました。




この南海本線ですが、僕とチノパン男が乗ったのは「区間急行」だったと思います。
停車駅が、


難波(出発)

新今宮



羽衣

泉大津

春木

岸和田

貝塚

泉佐野

以降和歌山市まで各駅(12駅)


となります。(たぶん)




この区間、約1時間の間に、この後話す素晴らしいショーが繰り広げられるとは、
出発した時点では知る由もありませんでした。




最初に言っておきます。


『彼は大いなる勘違いをしていた!』




最初の停車駅「新今宮」。ここではJR環状線からの乗り換えでかなりの人が乗ってきます。
車内はかなり混んでいます。今はすぐに「天下茶屋」という駅に停まるのですが、
この当時は次の停車駅は「堺」で、この間がかなり距離あります。
しばらく乗っていないのではっきり覚えていないですが10〜15分位でしょうか?




この間からショーが始ります。
前述の隣に座っていたチノパン男が、何やらモジモジし始めました。




お尻を座席に擦りつけるような動き。
ちょっと立ったり座ったり。
おもむろに立ち上がり、両手で吊革をつかみ懸垂でもするかのような動き。




当然、隣に座っている僕も、周りの人も迷惑ですね。
『うっとぉしいなぁ。』と横目で見ながら思っていました。
立っている人も、『何このチノパンの子。』みたいな目で見ています。




そうです。彼は"おしっこがしたかった"のです。




出発前にトイレ行っとけばよかったのにね。
呑んだから近くなっちゃったのね。
などと思いながら(でもウザい)横を見ると、
チノパンの中に両手を突っ込んで、少し前かがみになり、何かを堪えているかのようです。




そうです。彼は"つまんでいた"のです。




少し落ち着いたなぁ(波がおだやかになった)と思って、横目で見ると、




なんということでしょう!ビフォーアフター


チノパンのチャックの左横に"直径3cm位の色の濃い部分"があるではありませんか!




そうです。彼は"チビっていた"のです。




『うげぇ最悪〜。ええ年こいて〜。』などと思っていると、『堺』に到着しました。
降りてトイレ行けばいいのに。座るところがなくなったら嫌なのか、チノパン男は席を離れません。




彼の心とは裏腹にここでは降りる人も多く、車内は若干空いています。
しかし、ちょっと出して落ち着いたのか、なんとか我慢できているようです。(すでにアウトやけどねw)




そして次の駅『羽衣』もクリアし、『泉大津』駅が近付いてきたところで
チノパン男が動き出します。
『羽衣』でも降りる人が多く、車内は立っている人はだいぶ減りました。
彼はななめ前にある出口の前で、




小刻みにステップを踏む動き。
首をならすかのように左右に倒す動き。


『スーハー、スーハー』


と独特の呼吸法。




で、到着を待ちわびています。こうなってくると雑誌どころではありませんが、
『やっと降りる駅になったのか。よかったなぁ。(既にアウトだが)』などと考えていました。




もう少しで到着するかという時、ドアの前に立ち小刻みに揺れるチノパン男の後ろ姿を見てみました。




するとどうでしょう!ビフォーアフター


彼のチノパンのお尻から裾までの足の内側部分がはっきりと濃い色に変わっています!




もはや


"ツートンカラーのチノパン"


です!!
縦にクッキリと両サイドは薄く、内側は濃く芸術の域ですね。
匠ならでは、きめ細やかな配慮が行き届いています。




そうです。彼は"完全にもらしていた"のです。




『あ〜あ間に合わなかった。』と思っていたら、『泉大津』に到着。
ドアが空くと同時に、チャックを下ろしつつ、いやナニをつまみつつ、
彼は飛び出し目の前にあったホームの自動販売機の横にスパーク!




『まだ出るんかいっ!』


っつーか、あかんやろw




『あー面白かった。』と思ったら、ドアが閉まる瞬間、チノパン男がナニをしまいつつ
飛び乗ってくるではありませんか!
まだ降りる駅じゃなかったのねw




さらに完全にツートンになったチノパンのまま、また僕の隣に座るではありませんか!
『おいおい勘弁してくれよぉ。』と思いながら横目で見ると、
チノパン男はチャックの両サイドををつまんで持ち上げながら、『あ〜ぁ』みたいな顔をしていました。
密着して気持ち悪かったんでしょうかね。


"チノパン密着24時状態"


ですね。




もう完全に出してしまったので、そこからはモジモジすることもなく、私は呼吸を最低限にして
『早く降りろよ〜。』と思いながらMONO MAGAGINE(たぶん)をパラパラ。




次の事件は終点「和歌山市」の5つ手前の「箱作」で起きました。
泉大津」の時と同様に、ツートン男が『早く開けよぉ。』とばかりにドアの前に立ち、
開くと同時に目の前にあったフェンスに向かって再びスパーク!




また波が来てたんだw




今度こそ降りるのかと思いきや!ドアが閉まる瞬間、またツートン男が飛び乗ってきました。
すると、車掌室から20代後半くらいの車掌さんが凄い勢いで出てきました。
最後尾の車両のためスパークの瞬間を目撃していたのでしょう。
もしかしたら1回目も見てたかもしれません。
すでに車内はガラガラだったので、遠慮なく注意しようと思ったみたいです。




車掌さん
「どこでしてんねん!(怒)」




と、激しい口調で注意します。



ツートン男はなんと、ファイティングポーズをとり


「なんやねん、やんのか、こいや!」


と完全に臨戦態勢です。




車掌さん
「やんのかちゃうわ!どこでしてんねん!」

車掌さん
「次の駅で降りろっ!」
 

そりゃそうだ。降りてすればいいのだ。車掌室の目の前やもんね。




ツートン
「なんやねん、どっからでもこいや!」


いやいや、なぜそうなるw




ツートン
「こっちはもう濡れてんねん!」


どんな開き直りだww
それが彼の闘う理由なんだwww


車掌さん
「しるかぁ〜っ!」
 

そりゃそうだw


車掌さん
「次まだもう一本来るやろがっ!」


そう降りて出して、次のに乗ればいいのです。




ツートン
「…えっ?」


ツートン
「まだ電車来るのか?」



そうです、彼は"終電だと思っていた"のです。




そして男はツートンのまま、次の「淡輪」で降りていきました。




車掌さんが僕に
「どうもご迷惑かけてすんませんでした。」
と頭を下げてくれました。
僕は笑顔で
「いいえ全然大丈夫ですよ。(こんな楽しいショーを見せて頂いて感謝w)」
と答え、無事(?)に「紀ノ川」に到着し帰宅しました。


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世の中色んなことがありますねw
当時、毎晩チャットしてて早速そこで報告し夜中に大爆笑してました。
ツートン男は今頃どうしているでしょう?立派な社会人になっているでしょうね。


最後までお付き合いいただきありがとうございました。